地方で突出する公明の与党化

 中道は立憲民主党と公明党の衆議院議員が離党して、公示直前に結成した政党だから、選挙後、参議院議員と自治体議員をそのまま残した元の党との関係をどう整理するのか、現段階では予測できないが、これを考える手だてとして自治体における公明と立憲の与党化の現状が知りたいと友人がいってきた。そこで調べてみた。国の議院内閣制と違って住民が直接選挙で首長を選ぶ自治体は国政の場合と同じ意味での与野党の形成は必然化しないのだが、知事・市町村長を推薦・支持している政党をとりあえず「与党」と考えることにして、地方自治総合研究所の「全国首長名簿」を活用して、統一自治体選挙があった2023年度について計算してみた。まず都道府県レベル。この1年間には19の道府県で知事選があったが、公明が与党の知事は15(単独4、公明+自民5、公明+自民+立憲+他党5)、立憲が与党の知事は6(単独0、立憲+公明1、立憲+公明+自民+他党5)であった。公明と立憲の与党化状況は対照的で、全党のなかでも公明の与党化率が異様に高いことがはっきりわかる。また、公明は単独与党だけでなく、自民と共同の与党化の数の多さも一目瞭然である。

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市町村レベルはどうか。496の市区町村で首長選挙が実施され、158人の首長が政党と与党の関係を結んでいる。このうち単独与党は公明が38で最多、また複数与党の組み合わせでは公明+自民が55でともに群を抜く。これに公明がその他の党と与党化している36を加えると、なんと公明の与党化率は約82%。公明+立憲はわずか1件にすぎない。都道府県とともに公明の与党化と自民との連携与党化が際立っている。与党化すれば長や行政から便宜・利益が引き出しやすく、供与も期待できるから、政党や議員には与党志向が働く。だが、公明の突出ぶりをみると、そうした一般諭をこえた特殊な要因があると思わざるをえない。そこで邪推。「現世の利益」を重んじて「りえき」を宗教ふうに「りやく」と読めば、政治的・政策的には疑問符のつくことでも、神仏が施してくれた正当な恵みにロンダリングされる。そんな宗教観念に根ざしているのかも…、と。来年は統一自治体選挙の年。議員の数では公明の約2900人に対して立憲は約1000人。そうした地方の立憲は、公明とどう向き合いどんな関係を築くのか。存続をふくめた中道新党の行方を左右する大きな問題だと思う。

 

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