ゼミレポートは生涯の宝

  一昨日、30年ぶりになる北大時代の教え子と昼食した。長い空白は感じず楽しい時間を過ごした。1993年、この年の25人のゼミ生はよく勉強し実に仲がよかった。私はゼミ学習の一環として、自治体のまちづくりの現場を現地に合宿して学ぶことを慣わしとしていた。この年のゼミのテーマは「過疎問題を考える」。ゼミ生は、まず過疎法の目的や制定・改正の過程、過疎地域指定の状況など、過疎についての基礎的な知識を習得。だがこれだけでは過疎地域の本当の姿は見えないことに気づく。道内には212市町村のうち過疎自治体は147もある。どうすれば過疎の姿がとらえられるか。ここから学生たちの懸命の知的作業がはじまった。そして市町村を①非過疎②脱過疎➂入過疎④常過疎の4タイプに類型化した。そのうえで、優れた村づくりで見事に過疎から脱した②の中札内村と、新たに過疎に指定された➂の松前町を合宿地に選んだ。両役場の温かい協力があってできあがったA4判80頁の共同レポートは、高く評価されて雑誌にも掲載された。冒頭の教え子はこの年のゼミのリーダー格で、いまは大手全国紙の政治部長。ゼミ仲間とレポートは「生涯の宝」だという。

 

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