官僚制と闘った岡田彰さん
今朝起きてカーテンを開けると外は白銀の世界に染まっていた。これで冬を迎える覚悟が決まる。これから来年3月まで、「冬来たりなば春遠からじ」と念じて、雪景色の向こうに春一番のスノードロップの開花を想起しながら除雪に精を出す。けれどもこの一週間、私の心は晴れることはなかった。友人の岡田彰さんと季節の移ろいに想いを寄せたメールの交換はもうできない。毎年送ってくれた美しい富士山や松下圭一先生が眠る南禅寺の「みんなの墓」の写真が届くことももうない。谷家茂さんから岡田さんの訃報が届いた。私とは歳がほぼ同じで50年来の付き合い。共通の先輩や友人が多く、一時は職場をともにし、何かにつけ心を通わせた。岡田さんは官僚制を研究する行政学者で、昨年6月には『官僚制の作法』(公職研)を上梓した。前著の『現代日本の官僚制の成立』とあわせて、制度を形骸化させる官僚(制)の制度運用技術を、資料とファクトを駆使して実直に看破する。岡田さんは大言壮語を慎んで官僚制と厳しく静かに闘った真の行政学者だった。主客が転倒して「政治主導」にほど遠い今日の政官関係の歪みをただす時宜にかなった高著はお見事だった。合掌
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