実現するか津別町の快挙

  津別町で秋の清涼な空気を吸ってきた。町はいま「まちづくり基本条例」(自治基本条例)の制定に向けて議論を重ねている。自治基本条例は自治体の憲法ともいわれ、まちづくりと自治体運営の基本を明記した条例だ。市民自治の自治体理論の大家であった政治学者の松下圭一は、地域から地球規模まで公共課題を担う政府が、自治体、国、国際機構に3分化している現実をみすえて、国際機構の国連には国連憲章、国には憲法という基本法があるように、自治体政府にも自治基本条例が必要だと1994年に提唱した。条例の内容は、1970年以降の自治体改革の成果として全国に普及した、市民自治の理念および公開と参加を基調とする諸制度で、これに各自の個性が加わる。ところが松下と私は大事な問題について妥協した。自治体の「憲法」なら住民投票で決めるのが正道だが、当面は無理だろうと将来の課題として先送りしたのだ。2001年の初発のニセコ町から25年、500近い自治体が制定したが住民投票はいまだ実現していない。津別町は佐藤多一町長の熱い思い入れがあって、その実施を視野に入れている。実現すれば日本の地方自治の画期となる。私は快挙を見届けたい。

コメント

このブログの人気の投稿

ゼミレポートは生涯の宝

老いて輝くもの、人間

春はカーソンの贈り物