上田文雄前札幌市長に感謝
上田文雄前札幌市長が逝去された。札幌市ひいては北海道の地方自治に大きな功績を遺された名市長だった。多くの政令指定都市は1970年代以降、市民活動の活性化と呼応しながら市政改革を進め、それが情報公開と市民参加をはじめとする今日の地方自治の基調となっている。札幌市はその流れの外にあって、戦後ずっと職員だった助役が市長になる官僚主導の市政が続いたため改革は進まなかった。けれども上田市長が初の民間市長として登場した2003年以降は、「市民自治」が市政の日常用語となって市政の姿を変えた。自治基本条例の制定は市政を律する市民自治の精神を明確化し、また借金漬けの放漫経営にメスを入れて財政を健全化した。こうして市政運営と政策展開の基盤をしっかり構築したうえで有意義な政策を多数実行した。全国的に早かった子どもの権利条例の制定、多様化する市民活動とその参加を意識した各区まちづくりセンターの設置、道都として札幌市の都市力の活用を他に開放する試みの一つだったオータムフェスタの開催など枚挙にいとまがない。市長でいても市民としてのけれんなき生き方を貫かれた上田さんに敬意と感謝の誠をささげたい。
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