七夕と「天の川トンネル」
昨日7月7日は七夕。北海道の七夕は一月遅れの8月7日。願いを込めた色とりどりの短冊を竹の枝に飾りつけるのが定番だが、私たちが子どものころは、竹の代わりに川辺からヤナギを切り出してこの小イベントを楽しんだ。大人になって七夕への感性は失ったが、20年ほど前のあるとき、おもわず童心に帰ったような心のときめきを覚えたことがある。そのころは、北海道のさまざまな地域の風情に接しようと、遠くへ出かける際にはできるだけ同じ道を通らないよう心がけていた。中頓別町からの帰途だった。音威子府→旭川→札幌ではなく、あえて中頓別→歌登→仁宇布(美深)へと草木深き山岳の120号線を選んだ。歌登と仁宇布のほぼ中間地点で「天の川トンネル」の名が目に入り思わず車を止めた。両出口付近には「牽牛橋」と「織姫橋」が架かっている。「牽牛、織姫、天の川がそろったロマンチックな道路、まるで『七夕道路』だね」と同道の昭子と感心して帰宅した。まもなくこのトンネルは開業間際に廃線になった幻の鉄道、美幸線(美深・枝幸間)のトンネルを活用したものだと知った。そのときから、「天の川トンネル」は一種の物語性を帯びて私の心に収まっている。七夕の心象風景。
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