歴史の記述と後々の評価
2年前に上梓した『東京・区長準公選運動―区長公選制復活への道程』の内容に関して、昨日もある人から問われた。かつて東京23区の区長は区議会が決める制度になっていて、住民は区長の選挙権を奪われていた。そこで住民は、区議会が住民投票を実施して区長を決める、いわゆる「区長準公選運動」を起こした。実際に6年かかって住民投票は実現し公選制度も復活した。私は全期間にわたってこの運動にかかわった。著書はもう半世紀も前のこの運動の一部始終を克明に執筆したもの。だが歴史の記録と証言だから、当時の評価は別として、後知恵による評価は禁欲して本から一切排除し後世に委ねた。そのために今日からふり返って著者は運動をどう評価しているのかという問いが発せられるのであろう。運動当時の評価は、本に書いたように2つの運動目標(住民投票の成功と区長公選制の復活)を達成したことに尽きる。今日からみた追加的な評価としては、①市民運動が自治制度の法律を改正させた初の事例であること、②条例にもとづく歴史上初の住民投票であること、➂東京の今日的な自治を考える画期となったこと、④法運用の自主判断という自治体法務の先駆けとなったこと、などをあげたい。開花→コブシ(21)
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