デイサービスに通うわけ
畑をはじめ今年で11年目。最初にすすめてくれたのは近くに住む樋渡芙美子さんで、92歳で亡くなられるまで畑を愛し精を出された。私の畑のお師匠さん。道北豊富町の出身で開拓農家時代のむかし話をよくしてくれた。とても頭のシャープな人だった。その彼女、元気なのに週2回デイサービスに通っていた。理由を尋ねてみた。「本当はあんな幼稚園みたいなところに行ってチイチイパッパやりたくない。毎日畑に来たい。だけども友達をたくさんつくらないと収穫物がさばけない。もらってくれる友達をつくるためにデイサービスに行っている」と。言葉遊びにも似たユーモラスな表現と思いきや、畑には友達がたくさん訪れて樋渡ワールドを楽しんでいた。樋渡さんが耕していた畑は、隣で耕している方と私の2人で引き継いでいる。彼女が力を込めていた花畑は私たち以外の人をふくめてみんなで守っていくことにした。樋渡さんは開拓時代が偲ばれるといって、大型の夕顔には格別の愛着があった。今年の畑は雪どけが早い。そろそろ作付けの構想を練る。樋渡さんが逝って5年になる。今年は彼女手づくりの道具小屋が建っていた辺りに、特大の夕顔を育ててみたい。カタクリ(11)
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